待って!と言っても待ってくれない。待ってくれる子になってもらうには?~1歳7ヵ月2週目~
このブログは、子どもが生まれてからほぼ毎週更新しているブログです。
毎週の子どもの写真や記録を元に書いたもので、何歳頃にどんな成長をしているのかを、わかるようなわからないような文章で書いています。それと、年齢に対して、子どもってどんな発達をしているのかも書いています。
身近に同じ年の子がいない人や子どもの発達で心配がある人などにとって、何かの役に立てばいいなーと思ってます。
よければどうぞ。
目次
- ○ ①花壇を作るときの土止めを叩いたり引っこ抜こうとしたり押し込もうとしたりするはらぴー。
- ・同じ遊びをしてるけど、子どもたちって何をしてるの?
- ○ ②できないとき、言ってもすぐに抱っこしてくれないときなどにスネる。
- ・待てる子どもになるには理解力と経験が必要。
- ○ ③「ばすー!」,「あ!ばすー!」,「ばす~。」いろんな意味合いのバス。
- ・言葉の理解とか表現力upには、大人のいろんなパターンのリアクションが大切。
- ○ 子どもが成長する遊びはどんなのがいい?
①花壇を作るときの土止めを叩いたり引っこ抜こうとしたり押し込もうとしたりするはらぴー。
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わが子(はらぴー):「 」
親:< >
” ”:親が意識して覚えてもらおうと喋った言葉
大人:『 』
※上のカッコで実際のやりとりを再現します。
ーーーーー
ある日…
大阪のグランフロントで買い物に行ったときのこと。
はらぴーは親の買い物に連れていかれてるとは言えど、いろんな目新しいものがあるのであっちへ行ったりこっちへ行ったり。。。
<おーい、はらぴ。こっちやでー。あかんな、全然こっち見てくれへん。>
「(雑貨屋さんへ走っていくはらぴー。近くの人にぶつかりそうになりながら大人が避けてくれる)」
<すいません。…ちょちょ。待って、どこ行くの?>
はらぴの前に立って体を止める親。目線は完全に大人の向こう側。
<何、どこ行くの?>
「…。(黙っていこうとする)」
<待って。どこ行くの?あそこのお店行きたいの?>
「ん!」
大人は目線の先を指さして尋ねると、行きたいからとりあえず返事しただけのはらぴ。
<わかった。じゃあ、一緒に行くから。>
目の前の雑貨屋さんへ行って、一番最初に花壇を作るときの、土が流れないように使う土止め。短い木を円柱に切ってひもでつなげたものが並んでる。
<それで遊ぶの?>
親はスルーして並んでいる木を叩く。引っこ抜こうとするもはらぴには木が重くて抜けず。諦めてペシペシ叩いて押し込もうとするも、あまり動かず。
しゃがんで居座ってずっと土止めで遊んでる。
<な~、もうあっちお買い物行きたいねんけど、いい?>
連れて行こうとするも、「あー!」と嫌がる。
<その手前とか奥とか叩いて楽しいん?って、楽しいんやろうなー。>
同じ遊びをしてるけど、子どもたちって何をしてるの?
グランフロントにいるときは、両親が交代して別々に見たいものを見ていたので、<あ~、あっちの見せ買い物行きたいな~>的な気持ちで、はらぴーの遊びに付き合っていた親。
そのときは、これ何が楽しいんやろーとか思ってました。
でも、じっくり考えると、子どもは遊びながら空間的に近い感じ・遠い感じを感じながら遊んでいたのかなって思います。
大人はどれくらい手を伸ばせば、触りたい木を触られるが自動的に処理できます。それって、いっぱい並んでいる木を”目”で見分けて形を捉えて、触りたいところへ狙って”手”を伸ばして目と手の連携技で触ることができるからです。
ご飯を食べるときでは、<お皿を持とうとしたら、ちょっと手が置くまで行きすぎちゃった>なんてことは、ほぼないと思います。
でも、子どもって力の加減ができないのもありますが、まだどれくらい奥側に物があるかって検証しながら学んでいます。
はらぴーの場合、「あ~、思ったより遠くに木があるなー。ほ~、こんな触感か~。じゃ~あっちの木はどんな感じかな~。これくらい手を伸ばしたら………お!触れた触れた。」みたいな感じで、目と手の連携技をがんばっているんだと思います。
ご飯のときを見ると、ひょっとしたら手やスプーンで物を取ろうとしたときに、少し奥に行きすぎてすぐに修正する場面が見られるかもしれません。
遊ぶ中でも空間的な距離感とかを学んで目と手の連携技を学んでいる頃(生まれてすぐから成長し続けてます)ですので、遊ぶときに時間を取って1人で遊んでいることを大人が見守るのもおすすめです。
②できないとき、言ってもすぐに抱っこしてくれないときなどにスネる。
またある日…
「が(だ)っこ~。」
<ごめん、ちょっと待って。今手話せへんねん。>
「がっこ~。」
<ちょっと待ちーな。>
諦めたのかどこかへ行く。大人が手が空いたので、はらぴを探すとキッチンの奥の壁で手を後ろにして壁にもたれて、明らかに拗ねてるポーズ。
<あれ、拗ねてるよな。>
<うん。やと思うで。>
<初めてやな。そんな様子が出るようになったった成長やなー。>
<どうしたん?抱っこしてほしかったん?>
「……(親をチラ見して、なかなか動かない)」
<ごめんごめん。手ふさがっててん。もう抱っこできるから。おいで。>
「………。」
<おいでよー。>
<抱っこしてくれるって言ってるで。おいで。>
そのまま抱っこしてくれなかったほうの親には行かず。もう1人の親へ。
<(笑)嫌われたな。>
<えー、あのタイミングじゃなかったから?(笑)成長したなー。>
後日、保育園でも同じような様子があり、先生と抱っこのタイミングがズレ、拗ねて壁に張り付いていたそう。先生が近くに寄ってくれると素直に寄ってきたそう。
待てる子どもになるには理解力と経験が必要。
うちもむちゃくちゃそうですが、<待って!>とよく言います。
でも子どもからしたら、待ってと言われても抱っこしてほしくて耳に入ってません。仮に耳に入っても、「待つって何よー?!」ってなるんかと思います。
そして、この年齢ではまだ待てず、少し待てるようになるのは理解力がより伸びてくる、2歳に入ってからです。なので、待ってくれずイライラしていまだに何回も怒ってる私が言うのもなんですが、あんまり怒っても効果はないかもしれません。
抱っこの例でいくと、待つにはまず<待って!>と言われた後に、すぐ抱っこしてくれる経験を何回もして、「(待ってという言葉の意味はわからへんけど、要求してもすぐに抱っこしてくれる)」と子どもが理解する必要があります。
待てる子になってほしい方は、「抱っこ~。」<待って!>のやりとりの1秒後に抱っこする経験を何度もして、慣れてきた頃に徐々に秒数を増やしてもいいかもしれません。
まずは子どもの要求の後に1秒以内にかなえるところからスタートする練習になると思います。
でも、大人がその瞬間に反応するにはかなり意識しないといけないので、最初は1秒以内に反応できないかもしれません。そんなときはバッサリ諦めて、できるときからチャレンジしてください。
大人は<待って>と言ってから10秒くらい経っても、子どもに待ってもらってる意味合いが続きますが、子ども中では待ってる意識はとっくになくて、待てた経験として積みあがらないことが多くなりがちだと思います。
ちょっとそのへんを気をつけた上で、練習してみたい人はやってみてもいいなじゃないかと思います。
③「ばすー!」,「あ!ばすー!」,「ばす~。」いろんな意味合いのバス。
またまたある日…
バスのロータリーで。
「あ!ばす~。」
<ほんまやねー。バス来たねー。>
「うーん。」
<あ、あっちもバスいる!>
「ばすー!」
<バス、次はいつ乗るかな~??>
「うーん。」
車に乗ってるときのロータリーで。
「ん!ん!ん!」体が揺れてる。
<今日もバスいてるねー。>
「ばすぅ~!」
<ほんまやねー。バス大きいねー。>
「ばすぅー!(泣きそう)」
<あ、バス乗りたいの?>
「あーあー、ばすぅ~。」
<ごめん、今日はバス乗らないわー。また今度バスで帰るときに乗ろうな。>
「ばすぅー!ばすぅー!」
<残念やなー。>
「ばすーばすー!」
<ん、わかった。今日は帰ろうな。バスさんばいばーい。>
「ばすぅぅぅぅ~。」
お散歩中のとき。
<もう、早くおいでー。いつまでその草見てんのよ~。長いて~。>
大人がはらぴの動かなさに待ちくたびれてる。草を見て「あ!」と言うも、そのやりとりが5,6回続くので飽きる大人。
「あ!ばすー!」
<え、どこ?ほんまやー。ここにもバス走ってたねー………って、相手してくれへんからバス出してきたやろ。>
<一歩先をいかれたな。>
<やられたー。>
<でも、リアクションしてくれてうれしそうやで。>
<ま、それならいいけど。…はらぴ、行くよー。>
「あ!」
<いやいや、バスで反応したからって草で反応しねーわぁ。草でどんだけ伸ばすねんー。>
言葉の理解とか表現力upには、大人のいろんなパターンのリアクションが大切。
これくらいの年齢の子どもは、基本的には大人のマネをしたり、子どもが何か言ったときの大人のリアクションを見て同じようなやりとりを繰り返して、徐々に言葉の使い方や使うタイミングを学んでいきます。大人は、同じやりとりとか、同じ遊びばっかりで疲れます。
子どもからしたら実際一緒ですが、上のはらぴーの実際のやりとりみたいに、少しずつ言葉に違う意味が入ります。バスを見つけて嬉しい,バスに乗りたい,注意を引くためのバスなど。でも、やっぱり表現は”バス”のみです。
そこで、子どもにバスに対して、どういう意味がこもっているかを外れてもいいので適当に考えて、それにあったリアクションをします。すると、今後2歳に近づくにつれて「(バスに)乗る」とか「(バスが)いっちゃった」とかの言葉に近づいて、状況と言葉の使い方のレパートリーが広がっていきます。
1歳6ヵ月あたりで、言葉がゆっくりでもゆっくりじゃない場合でも、子どもが思っていそうなことを代弁してあげねーって言われたことがある人がいるかもしれませんが、言葉の代弁はこのへんの理由や意図があって言われたりします。
頭で考える余裕があるときはよければチャレンジしてみてください。将来的に損はしないと思います。
子どもが成長する遊びはどんなのがいい?
今週は、”大人が子どものことと子どもの身の回りのことを実況中継風に喋る”ことをおすすめします。
子どもが話す言葉にリアクションしたり、やりとりするときは子ども用の絵本の動物や果物の言葉が多くなり、大人も他になんて返すか困ることが多くなる時期です。大人にも語彙力が求められるので、結構つらくなります。
なので、今週は…というより今週でも今後でも、子どもと子どもの身の周りのことを<うわー、バスきたねー。あ~でもすぐいっちゃった~。残念やったなー。>とか、<あ、滑り台ある。遊びたいなー。行きたいなー。お母さん的にも行ってもいいかなー。一緒に行く?>など、実況中継風に喋って見てください。
いっぱい喋っていれば、子どもって結構勝手に覚えてくれてたりします。それと、喋っていると子どもは状況を見るので、今後待つときに必要になる周りを見る力も養うキッカケになります。
よければどうぞ。
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合同会社うちもだんLabo.
~こどもとおとなの発達・心理研究所~
TEL:050-5578-8374
e-mail:uchimodern@gmail.com
うちでは奈良市の大和西大寺駅近くや交野市の交野市駅近くで、子どもの発達を伸ばすあそびの教室をしています。そちらも、興味がある方はよければホームページからご覧ください。
遊びながら、言葉の理解や表現,コミュニケーション,気持ちの理解,自信や好奇心などを身につけてもらうことを目指しています。
あそびの教室だけじゃなくて、ブログのことやお子様のことでも何か聞きたいことがある方も、よければご連絡ください。