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2歳のブログ

臆病な子への対応ってどんなことができる?(後編)〜2歳2ヶ月2週目〜

このブログは子どもの毎週の記録から、発達的にどんな成長をするのかとか、どんな遊びが子どもの力を引き出すにはいいか…みたいなことを書いているブログです。

長ったらしいので、必要そうなところだけ適当に見てってくださいー。

目次

気持ちも過敏ってあると思う…ある日。

ーーーーー

わが子(はらぴー):「 」
お父さん:< >
お母さん:≪ ≫
親以外の大人:『 』
※上のカッコで実際のやりとりを再現します。

ーーーーー

フードコートでの出来事。
<おまたせしましたー。うどんでーす。>
はらぴーはうどん好き。たぶん食べやすいんだと思う。
「うわ〜、おいしそ〜♪早く食べたーい♪」
<もう食べれるで〜。あ、でも、お父さんのも来てから一緒に食べよか。今から取りに行ってくるし。>
「…うん。…早く〜早くぅ〜。」
<わかったわかった。急いで取ってくるわ。>
≪取ってこよっか?≫
<あ、頼んでいい?>
≪行ってくるわ。≫
<お母さん、ありがとーって。>
「お母さんありがとー。」
<素晴らしい!じゃ、目の前にしてるところ申し訳ないけど、もうちょっと待っ…>
「早くぅ〜。早く食べたいぃ〜。」
<わかったわかった。はいはい。>
「早くぅ〜。食ーべーたーい〜。」
≪おまたせ〜。≫
<ありがとー。じゃ、食べよっか。>
「食ーべーたーいぃぃ〜」
<わかったわかった。準備してるから待ってね〜。>
「わ〜、おいしそ〜。早く食べた〜い♪」
<もう食べていいで。>
「わぁ〜。」
<どんだけ喜んで、どんだけ食べるまで時間かかんねんっ。笑。>
≪はらぴー。うどん食べていいねんで。どうぞ。≫
「わぁ〜♪」
<おいとこか。笑。>
≪そうやな。笑。≫

過敏さって、五感とか以外にも気持ちの過敏さもある。

前回、【過敏一覧表】っていう、過敏さが出てくる主要なところを書いてみました。
そこ+α、今回は気持ちの面も追加します。
ただ、この年齢の場合、気持ちというほど自分が感じてることを言葉にはできません。
お腹のちょっと下が重いな→気分落ちてて辛いなー…みたいに。これはまだできません。


なので、この時期のイメージとしては、気持ちのことを“内感(造語です)”とイメージしてみてください。
体の皮膚より内側で感じるモゾモゾ感とかドキドキ感。張り裂けるような感じとか嬉しくて体が勝手に動き出しそうなウキウキ感…などなど。

今後、気持ちを自分で表現するには、まず…
①内感を十分に感じて、
②その感覚に耐えて、
③それを言葉にしたらどんな言葉が当てはまるかを考えて言葉にする
…というプロセスを通ると考えてください。


▼▼▼気持ちが揺れるとすぐ泣いちゃう系(内感)▼▼▼
→過敏パターン
●明確に怖い対象がないのに「あぁ゛〜」って辛そう。
●やればできるのに「いやぁぁあ〜」と結構渋る。
●嬉しいこと・楽しいことが待てない(2歳の子はここが成長途上なので常に過敏に見える)
●すぐ泣く。
●テンションが上がると落ち着きにくい。

→鈍感パターン
●目の前のことで、好きなこと or 遊びを淡々とやっていく。
●日常生活でその子なりのストレスが溜まるので、定期的に大爆発。コントロール不能。
●気持ちをグズグズ引きずるというより、何もない静けさから急に大爆発する。

これ、追加でお願いします。


ちなみに、最近よく見かける”HSC(Hyper Sensitive Child)(めっちゃ敏感な子ども)”,”HSP(Hyper Sensitive Person)(めっちゃ敏感な人)”ってあります。
これって、敏感さがとってもある人のことを言うわけですが、医学的にはこの診断名がないことは知っておいてほしいです。

お医者さんって、DSMとかICD-11っていう世界的に決まってる診断の基準ってのがあります。
それを基準に診断されるんですが、HSCは入ってなくって、この言葉を人が表現して世間に広まったって流れです。

何が言いたいかと言うと…
過敏な感じって、発達の偏りや障害に関係なくみんな持ってて、その程度がかなり強い。確かに、発達に偏りがある子に出やすいけど、必ずしも発達障害や偏りのある子ばかりに出るってわけじゃないです。
つまり、過敏さだけに対する薬はなくって、その子に合わせて調整して、園や学校の先生に配慮してもらって生活をしていくことになります。

だから、育てにくさって、過敏さが隠れていることも珍しくないです。
なのに、内容によっては家族以外にはわかりにくいので、育児の仕方のせいになりやすいです。
もし、うちの子これかもって思った方は、納得がいくまでいろんな人に話をして、気づいてくれる人 or そのへんの説明をきっちり説明してくれる人を探すといいんじゃないかと思います。

ようやく本題。過敏一覧表から、一般的に気をつけることと日々できることを。

▼▼▼揺れる系(前庭覚)▼▼▼
→過敏パターン
●適度に楽しんでくれる範囲で少しずつフワッと感の刺激を増やしてください。過敏=強く感じるので、まったく慣れないわけじゃないです。少しずつ受け入れられる範囲で。

●体とセットでバランスが取れないために、より怖いってことはよく起こります。子どもが安定感やバランスを取れる環境、または怖がっていても手を差し伸べるなど、バランスを取れる環境で遊びましょう。いずれ”できた!”って感覚のために手を離して自分でやりたくなります。
できるから!と、一方的に手を離さないように、ちょっとずつ離せるかを試してください。

●怖いので…高いところでは座る、体でベタッと這う、遊具にしがみつくことがあります。1人で遊ばせるより、親が手を取ったり体を支えたりして、”自分で体を少しずつコントロールしてる感じ”を感じてもらってください。

→鈍感パターン
●他の子が普通にすべり台を滑って遊んで喜ぶ感じ=スリルある遊びが同等と思ったほうがいいかもしれません。危険な場合は注意して、できるだけダイナミックに体を動かせる遊びができる公園や場所へ行ってください。

●ソファとかでジャンプはします。でも、怒らないのは違うので、自宅的にダメなこと、危険を伴うことは遠慮なく注意して、どこまでなら遊んでいいか限界は伝えてください。

●いっぱい遊んでも、スリル少なめだと思うと、もっともっと遊びたいです。ここも親が付き合える限界を伝えて、そこまでは付き合って、危険なときは遠慮せず注意してください。


▼▼▼ボディイメージ・体で圧を感じる系(固有覚)▼▼▼
●抱っこされるとか、触れられるとか嫌な子っています。自分の感覚と触れられる感覚の予測ができずにギャップが出ることや、過敏に感じたりするなどの理由が考えられてます。
抱っこなどする前などは、できるだけ声をかけて神経的に構えてもらってください。

●距離感が近くって嫌な人は、あらかじめ周りの人で伝えておける人に伝えてください。過敏さって、周りと大きな変化が見えなくて、個人が感じる感覚が大きいのです。なので、理解されにくいので。

→鈍感パターン
●求められるなら何度でもやってあげてください。この感覚が安心感につながることもあります。

●触ることで、体のボディイメージ強化になります。乱雑にマッサージやぎゅ~などだけじゃなく、疲れのマッサージみたいに、足・腰・腕・背中など全面をカバーできるようにしてください。

●よくコケるにも、膝が曲がらない,足が上がらない,全身のバランスが悪いなどあります。まずは平地以外の、階段や坂道を意識して登るようにしてください。


▼▼▼砂とか嫌系(触覚)▼▼▼
→過敏パターン
●嫌なものは嫌です。すぐに「手拭いて~」とか言われたらめんどくさいですが、できれば拭いてください。少しずつ慣れてほしいときは、自分で手を洗いに行くとか、紙で拭くとか、手をパンパンするなど、後回しにせずに今できる対処を教えてチャレンジさせてください。

●服や注射はどうしようもないところがあります。気合と根性で受け止めろ!…ではなく、受け入れてくれる範囲で服装等を調整してください。

→鈍感パターン
●手先の感覚が薄いイメージです。スプーンや積み木をうまく持てなかったり、k経験しても手先がなかなか器用になりにくい可能性があります。少し時間がかかると考えた上で、まずはできるだけ手の指先とかではなく、手の平など”点ではなく面”を使うようにしてください。
成長的に、面をいっぱい使いながら指先の器用さが上がります。物を握るだけじゃなくて、テーブルを拭いたり、形だけでも棒にぶら下がったりして手の面を使ってください。


▼▼▼偏食系(味覚・こだわり)▼▼▼
→敏感パターン
●どこどこのメーカーは食べるけど、このメーカーは無理とかワガママ言うイメージです。
食べ物もかなり限定されてきます。無理に食べさせようとしてもイヤな気になるので、食事を楽しいと思うところから始めて、徐々に「○○食べたらデザートに♡♡食べよう」とか、多少物で釣ってもいいので、ほんのちょっとだけでも食べれた経験ができるといいです。どうしても無理なものは違う物で代替 or やむを得なく諦めることも出てきます。

→鈍感パターン
この困り感は食べてくれるという意味で、今回は割愛します。


▼▼▼耳ふさぎ系(聴覚)▼▼▼
→過敏パターン
●このへんも、環境的に避けることがメインになります。イヤーマフというアイテムもありますが、物が大きいので嫌がることが多いと思います。
園や学校で伝えられる人に伝えて、できるだけ本人がマシになるように気をつけてもらってください。

→鈍感パターン
このパターンも割愛しまーす。


▼▼▼見たものに飛びつく系(視覚・落ち着き)▼▼▼
→過敏パターン
●大人が追いかけることが結構増えます。動くだけなくて、せかせかした生活になりやすいので気持ちも余裕がなくなっていきます。
大人の休憩時間をしっかり確保してください。

●見たものに引っ張られやすいので、伝えたいこと以外はできるだけ見せないようにしてください。
2歳の子でもあっちこっち行きます。何かを伝えたいときは、横に座って体と視線を見てほしい方に向くようにして、指をさして伝えてください。
顔を持って向けるより、ある程度体を向けてから指さすほうをオススメします。


▼▼▼気持ちが揺れるとすぐ泣いちゃう系(内感)▼▼▼
→過敏パターン
●「大丈夫!」というより、少しずついろんなことにチャレンジ。もちろん、大人が元気あるときに。
このへんは、別記事を見るほうがいいかも。。。

→鈍感パターン
●泣く体験などしても、気持ちがなかなか感じにくくって育ちにくいので、気持ちを感じることを優先したいです。
モゾモゾ感、ドキドキ感を少しでも感じやすくなるように、少し時間を取ったり、お腹とか背中を触って「しんどいねー」って声をかけてください。
自分で気持ちを感じにくいので、“体のこのへんにしんどい気持ちあるよ”ってことです。
痛いの痛いの飛んでいけー!!!的に、扱ってください。

関連記事に、気持ちについては書いてるので、よければそちらも見てみてください。