「外に行くとうろちょろしたり、そのへんの物を触りまくったりするんです。」〜2歳7ヶ月の子の相談〜
このブログはだいたい1ヶ月おきくらいで更新してますが、最近ずっと更新してなかったので更新してます。
今回から相談場面をイメージして書いてます。普段の相談の中であった実際の内容や、やりとりを混ぜ込んでます。
よければどうぞー。
目次
- ○ 2歳7ヶ月。発達は平均的。元気が少しありすぎて、たまにADHDなんじゃないかと思っちゃう。
- ・興味が湧いて動くのは年齢を考えるとそんなもの。でも、動くことと2歳7ヵ月という理解度には工夫が必要。
- ・動くことと、2歳7ヵ月のことを理解度への工夫って?
- ・…にしても、やっぱりうろちょろは困る。なんとかできないか?っていう場合。
2歳7ヶ月。発達は平均的。元気が少しありすぎて、たまにADHDなんじゃないかと思っちゃう。
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「 」:子ども
〈 〉:わたし(相談員)
『 』:保護者(多くが母親)
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タイトルの感じで来られる。
▼ 子どもの様子 ▼
初対面のときの子どもは少し警戒だけど、そんなものは一瞬。
大人が子どもの言動に〈すごいなー。〉〈うわー、おもしろー。〉とか反応してるとどんどんテンション上がる。
保護者の方と話してても会話の途中で何かしら入ってくる。保護者の方の膝の上に来たり、わたしの近くにとりあえず来て戻っていく…みたいな言動が多い。
そのへんの机とか飾ってるものに触ってみることもある。
その度に、保護者やわたしは〈あ〜ごめんごめん。ちょっと物よけとくなー。〉とか『もう、それ触ったらあかん。〇〇!ダメ!』みたいなやりとりになる。
ただ、家ではそこまで動き回ることなく適度に遊ぶ。大人の様子をよく見てるのか、大人がしびれを切らせて怒ろうとすると、何かを感じてやめたり、逆に泣き出したりする。
外に行くと動くのが目立ってくる。
注意すると「へへーっ♪」と笑って、こちらが怒っていることが通じてるのか通じてないのかわからないこともある…とのこと。
外では他人の前なので、本気で怒れない。まるで、それがわかってるかのように、やめなさいと注意されるようなことをする。
自宅では大人が本気で怒ると泣く。やったらダメなこともわかってるハズだし、発達は周りの子と似たようなもの。でも、外に行くときとか、そういうときに落ち着きがなくなる。
どう対処したらいいのか…。。。
わかってるはずのことが、違う場所ではできない時期。〜2歳6ヶ月〜
興味が湧いて動くのは年齢を考えるとそんなもの。でも、動くことと2歳7ヵ月という理解度には工夫が必要。
2歳7ヵ月くらいの理解の仕方は、前回の記事を見てもらえると助かります。上に過去記事として載せてます。
元気がいい子って、保護者の方はほんと疲れると思います。
相談をしてても、わたしはその1時間くらいだけ見ているだけで、その1時間で疲れるくらいなので、普段の生活はどれだけ動くんだ…って思います。
2歳7ヵ月を考えると、動くことは元からその子が持っている注意力や体力的なところがあるので、どうしようもなかったりします。
じゃあ、ADHDなのか?!っていう点は、結果的に”No”です。
なんでかと言うと、2歳7ヵ月では知らないことが多くて、見ただけでは自分がやったときに楽しく遊べるかなどの見通しが立たないので、興味とかチャレンジ精神でつい動いてしまうってことが起きるからです。
…これって、純粋に脳の中で過剰にいろんなところが刺激されて体が動いてしまう…みたいなADHDの子がある傾向とは別の意味合いだからです。
意思では抑制できなくて、家でも園でもずっと動いてしまう場合。生まれた月にもよりますが、年長さん以降(状況を理解して、自分の意思で言動を変えていける頃)にADHDの診断がつく可能性が上がってきます。
なので、一旦は2歳代でADHDということは置いておいて、”元気すぎる”、”注意がパッパッと素早く動く”ということへの対処を考えていくといいと思います。
動くことと、2歳7ヵ月のことを理解度への工夫って?
まず動くことです。
「うろちょろして、そのへんの物を触りまくる。」というタイトルにあることは、注意面とか好奇心がメインだと思うので、このタイトルとは直結しませんが、動くことを意識しておくことは大切です。
動く=体を意識してほしいです。
2歳7ヵ月くらいの子の体って、両足ジャンプとか両手で物を投げるとか、そのへんの行動が増えます。
これは、0歳の赤ちゃんが「ばぶー」って言って、手足が意思とは関係なく左右バラバラに動いてます。
年齢が上がるにつれて、体を制御できるようになりますが、1歳代は走ってるところとかを想像してもらうと、まだ意思とか関係なく左右バラバラに”勝手に”体が動いてると思います。
それが、2歳になると左右が”一緒に”動くようになって、3歳以降に意識的に左右の体をコントロールできるようになってきます。
つまり、今後の器用・不器用の大元ってことです。
発達が早くてすごい!っていう意見もありますが、わたし的にはきっちり左右バラバラを体験して、きっちり左右一緒に動くことを体験してから、3歳に以降になるほうが器用さはアップするので、バラバラとか一緒に動くことを楽しんで遊ぶことをオススメしてます。
3歳より前に、”きっちり”をスキップしたり、何かしらの理由でうまくいかなかった場合は、走るときに変に肩が上がるとか、めっちゃ変なボールの投げ方をするとか、そんな感じで現れます。
ちょっと話がそれましたが、うろちょろと体がなんで影響してるかというと、体の動かし方とか筋力がある程度備わっていないとじっとしてられなくて、筋緊張(適度に筋力に力をかけているイメージ)が弱い子って、動いているほうが体が楽やったりします。
なので、うろちょろに直結ではないですが、遊具とかを使って体を使っておくことは、じっとする力を手に入れるための遊びでもあるってことです。
…にしても、やっぱりうろちょろは困る。なんとかできないか?っていう場合。
こんなときは子どもたちの理解力を上げて、必要なときは自分でじっとしようと思ってもらう必要があります。そのためには理解力ってことです。
この頃できる理解力を上げる工夫って、子どもが動くので疲れますが、できるときはついて行って、親に目線を合わせなくても、子どもが「なにこれ?」「うわ!おもしろそう!」みたいな発見をしたであろうときに、『おもしろそうやなー!』『そんなふうに遊ぶんやー!』『え!すごーい!』など、ひたすら声掛けを続けることです。
注意が移っちゃって、うろちょろしちゃう子って、自分のペースであっちこっち行くので、1個に集中する時間が短くて、自分の力では1つのことに集中できない傾向にあります。
なので、大人が声をかけることで、1個のことに集中させ続けるとか、何も考えないで次に行っちゃうことを阻止して、考えたり感じたりしてもらうために声をかけ続けることが大事やったりします。
一見、ノーリアクションで寂しかったり意味なさそうに感じますが、意外に聞いてたな!!っていうリアクションがあるので、このへんやってみて損はないと思います。
育児って怒らないでホメて育てるってことが大事って言います。
でも、わたしは一緒に長い時間暮らしてるのに、怒らないとかホメるだけとか本当にムリだと思うし、それを怒らないで褒めることをできたり勧めたりする人ってすごいなーって思います。疲れてるときとか、育児にそんなに参加してないんでしょ?!って歪んで見ることもあります。
わたし的には、育児って親は怒ってホメて、泣いて失望して喜んで…山あり谷ありだと思います。
まとまらないので無理矢理まとめますが…ほどほどに乗り切ってください…というコメントで今回は終了です。。。